2006年08月26日

肥満にはご注意を!

321692e8.jpg「中年太り」に代表されるように肥満は成人の代名詞といっても過言ではないが、近年では肥満傾向の子供が増加傾向にあり、幼少期から青年期における肥満が様々な影響を及ぼすことが明らかにされている。

最近になり、軽度であっても青年期に肥満を来たすと成人後の心臓疾患に対する予防能力が低下することが明らかにされたのである。

Peter H. Whincup(英セント・ジョージ病院心血管疾患疫学教授)らが、超音波を用いて13〜15歳の青年の動脈(471例)を調査した研究では、過体重であると動脈の伸展性が低下することが明らかになり、この研究結果から青年期における過体重がその後長期にわたり心疾患のリスクファクターになりうることが示唆された。続きを読む
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2006年08月18日

ホメオパシーとプラセボ効果

dda7ca20.jpg皆さんは「ホメオパシー」という代替医療をご存知だろうか!?

ホメオパシーとは、疾患や障害の原因となる物質と同種の自然界に存在するレメディー(植物や鉱物、動物由来の物質)を希釈して少量投与することで人間が本来持つ自然治癒力を促すという治療法である。

このホメオパシーは主に欧米諸国で盛んであり、ホメオパシーを専門とする医師は全世界に10万人いるといわれている。

ホメオパシーで用いられるレメディーは3,000種類以上あるといわれているが、主なものを挙げると、ヒ素、硝酸銀、トリカブト、ミツバチ、イカの墨、牛肉の腐敗した液などの200〜300種類で、大部分が錠剤や顆粒状剤の経口薬として用いられている。続きを読む
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2006年08月17日

鍼療法の科学的根拠

90104b6e.jpg中国を発祥とする伝統的な鍼療法では、「経絡(けいらく)」という考え方に基づき(例えば)足の小指に鍼をうつことによって眼症状が回復するとしているが、これまで、このような考え方に対して西洋医学界は充分な理解を示していなかった。

しかしながら、最近になり鍼療法に関する多くの科学的(というより、ここでは「西洋医学的」といった方がよいかもしれないが・・・)根拠が明らかにされている。

西洋医学でも十分な経験を積んだ鍼師であるLixing Lao博士(米メリーランド大学統合医学センター)は、脳の活動を画像化するファンクショナルMRI(fMRI)を用いて、足指に鍼療法を行うことにより脳内の視覚皮質の活性が高まることを明らかにしているが、最近になりアメリカでは、専門家による包括的な文献の見直しに基づいて、鍼療法が医学療法との併用療法や代替療法として広範囲にわたる症状緩和に妥当な治療法であるとの見解が示されている。続きを読む
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2006年08月16日

百薬の長

a276f1ae.jpg古くから血中コレステロール濃度の増加は心疾患を引き起こすリスクが高くなるといわれているが、血中コレステロール値に関係なく適度な運動をしている男性は、心疾患による死亡リスクが50%軽減することが示唆されている。

Peter T. Katzmarzyk(カナダ クイーンズ大学保健体育教育学部)らは、1979〜1995年の間に予防医学クリニックを受診した20〜79歳の男性(約19, 000例)を対象に「コレステロールに関する指導プログラム(ATP)」のガイドライン変更項目を評価した際、高血中コレステロール値を呈する3分の1の対象者において、内臓脂肪型肥満、中性脂肪(トリグリセリド)高値、HDLコレステロール低値、高血圧、高血糖など心血管系疾患の危険因子を複数呈するメタボリックシンドロームの徴候が認められたことを明らかにした。続きを読む
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2006年08月15日

タンパク質・アミノ酸代謝系酵素と運動

f81bdcd3.jpg分岐鎖アミノ酸の分解系酵素は全てミトコンドリア内に存在する。

この系の第一反応ではアミノ基転移酵素により分岐鎖アミノ酸から分岐鎖α-ケト酸が生成され次いでそのケト酸は分岐鎖α-ケト酸脱水素酵素(branched-chain α-keto acid dehydrogenase =BCKDH)複合体による酸化的脱炭酸反応を受けコエンザイムA(CoA)化合物に変換される。

これらの酵素は3つの分岐鎖アミノ酸に共通に作用するが、これ以降はそれぞれのアミノ酸に独自の分解系が存在し、全ての分岐鎖アミノ酸代謝系は最終的にクエン酸回路に合流する。続きを読む
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2006年08月14日

糖代謝系酵素及び脂質代謝系酵素と運動

6f428b77.jpg<糖代謝系酵素と運動>
グルコース及びグリコーゲンは運動中における骨格筋の重要なエネルギー源であり、特に骨格筋内のグリコーゲン量は持久力の決定因子としてしられている。

糖質(グルコース,グリコーゲン)は運動中における重要なエネルギー源であるにも関わらず骨格筋のグリコーゲン分解酵素及び解糖系酵素はトレーニングによる影響をさほど受けない(Holloszy)といわれている。

しかしながら、例外としてしられているのがグルコースからグルコース6-リン酸の生成反応を触媒するヘキソキナーゼとピルビン酸から乳酸の生成反応を触媒する乳酸脱水素酵素である(Holloszy)。続きを読む
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2006年04月15日

ヨガのダイエット効果・・・

3d1b311a.jpgヨガブームは未だ続く・・・
空前のヨガブームといわれる今日この頃、皆さんの中にもヨガに勤しむ人が多いのではないだろうか。

ヨガは古くから伝わる修行法であるが、最近は精神面(心理面)への作用よりも、身体面への作用が注目され、筋力や柔軟性を高めるエクササイズとして注目されている。

そして、特にダイエットにも有効なエクササイズとして女性を中心に人気の高いエクササイズの一つになっているが、そのヨガのダイエット効果を裏付ける研究結果が最近になり報告されている。続きを読む
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2006年04月14日

人差し指にご用心

084abf3f.jpgプロ野球シーズン真っ盛り・・・という訳で、ベースボール関連情報を。
国内外、そしてメジャー、マイナーリーグを問わず、典型的な野球のゲームにおいて、キャッチャーは時速145kmを超えるボールを約150球受け止めるといわれている。

さらに、ゲーム前のウォーミングアップを合わせると、1日に受け止めるボールの数は300球にも及ぶという。

その結果、当然キャッチャーの手は悲鳴を上げることになり、キャッチャーの手に関する障害は古くから深刻な問題となっている。続きを読む
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2006年04月13日

ACTN3遺伝子検査とは・・・

0ebd8db4.jpg先日のエントリーにおいて、競技パフォーマンスを高める上では、アスリートの先天的資質を把握した上で、その資質を最大限に活かすようなトレーニングプログラムを構築する必要があると説明させて頂いた。

そして、その先天的資質の代表例である「筋線維組成」を把握する方法について解説させて頂いたが、筋線維組成を把握する方法は高価な設備や高度な技術を必要とすることから、誰もが手軽に行なえるものではないというデメリットが存在する。

しかしながら、競技パフォーマンスを高める上でアスリートの筋線維組成を把握することは必要不可欠な要素であるといえることから、より簡便でアスリートに負担をかけない方法の確立が急務になるといえよう。続きを読む
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2006年04月02日

筋線維組成と競技パフォーマンス

960c269b.jpg私たちの運動能力はトレーニングや栄養摂取等によって獲得される後天的なものだけでなく、人間が元来有する先天的な資質によって左右されるともいわれている。

特にトップアスリートは人間の能力を最大限に高め限界に近い状態でプレーするため、そのアスリートが有する先天的資質が競技パフォーマンスを決定する重要なポイントになることが多いと考えられる。

しかしながら、運動能力に関する資質は、ある単一の遺伝子や遺伝的要素で決定されるものではなく様々な遺伝子が複雑に関与しているとされていることから、アスリートにとって優れた先天的資質を有することは必要条件であるが絶対条件であるとはいい切れず、先天的資質が競技パフォーマンスに影響を及ぼす度合いは従来考えられていたよりも低いことが明らかになりつつある。続きを読む
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2006年01月30日

レプチンとは・・・

2180b575.jpg私たちの身体は、肥満に関わる遺伝子(ob遺伝子)を7番目の染色体に持っている。

脂肪細胞組織に中性脂肪が蓄積してくると、脂肪細胞組織はこの遺伝子を用いて「レプチン」というタンパク質を産生し分泌するのだが、このレプチンは脳の視床下部に作用し、食欲を減退させエネルギー摂取を抑制すると共に身体の活動を高めエネルギー消費を促すことが明らかにされており、これらのことから、ob遺伝子、ならびにレプチンは、食欲と体重調節(体脂肪量調節)に関与すると考えられている。

動物を用いた研究においては、このob遺伝子に異常(変異)があると、極度の肥満を引き起こすことが報告されているが、ヒトにおいても肥満家系に属する子供達のob遺伝子には同じ変異が認められたことが報告されており、これらのことからob遺伝子が「太りやすい体質」を決定している要因であることが示唆されている。続きを読む
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2006年01月14日

梨状筋症候群とは

2816cea1.jpg近年、多くのランナーの「悩みの種」といわれる「梨状筋症候群」。

「症候群」という名がついていることからも分かる通り、梨状筋症候群は様々な症状を呈することが多く、その解消法、改善法については未だ確立されているとはいい切れない状況である。

実は、以前から私もこの利状筋症候群を抱えており、トライアスロンレースに頻繁に出場している頃は悩みの種であった。

そこで、今回はこの梨状筋症候群について簡単に考察してみたい。続きを読む
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2005年12月21日

持久的競技パフォーマンスを決定する生理学的要因について

b761c26e.jpg持久的競技パフォーマンスを決定する生理学的要因については、これまでに、最大酸素摂取量に代表される最大能力に着目したものや、乳酸性作業閾値(Lactate Threshold;LT)に代表される血中乳酸濃度に基づく最大下能力に着目したものを中心に、数多くの検討が行われている。

また最近では、実際の長距離走競技中におけるパフォーマンス低下のメカニズムを明らかにすることによって、長距離走競技パフォーマンスに影響を及ぼす要因について検討することも行われている。

そこで、今回は、持久的競技パフォーマンスに関与する生理学的要因について述べる。続きを読む
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2005年12月04日

血糖調節機構とホルモンについて

ダイエットを行なう上では、上手に血糖値をコントロールすることも重要なのだが・・・

生命の中枢である脳は、血糖のみをエネルギー源としている。

従って、血糖値を正常範囲に維持することは、生命にとってきわめて重要な仕事であるといえよう。血糖の調節は血糖調節中枢で行なわれるが、直接的には自律神経系の拮抗作用と血糖を動員、低下するホルモンによりなされている。続きを読む
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2005年11月03日

脱トレーニングによる骨格筋の適応について

7e1b043e.jpg各種トレーニングによる変化は可逆的変化であり、トレーニング終了後はトレーニング前値に向かって変化する。

2〜3ヶ月の持久性トレーニングにより増加した酸化系酵素活性は、増加したのに必要とされる期間よりも速く減少し、2〜6週間でトレーニング前の値に戻る。

しかしながら、6〜20年という長期間の持久性トレーニングを行ってきたヒトの筋では、12週間の脱トレーニングにより酸化系酵素活性は減少するものの、非鍛練者の値よりも約40%高値を維持していた。続きを読む
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2005年11月02日

筋力トレーニング及びスプリントトレーニングによる骨格筋の適応について

6f120665.jpg<筋力トレーニングによる骨格筋の適応について>
筋力トレーニングによる筋の代謝能力の変化では、リン酸代謝、解糖系代謝及び酸化系代謝に関する酵素活性はほとんど変化しない。

しかしながら、1回の運動時間が30秒間継続するような筋力トレーニングでは、ホスホリラーゼやPFKといった解糖系の酵素活性、MDHやクエン酸合成酵素といった酸化系酵素活性が10-20%の割合で増加することが報告されている。

このことは、1回の運動持続時間が酵素活性の変化に影響を及ぼすことを示している。

また、筋力トレーニングにより酸化系酵素活性の低下が認められる場合もあるが、これは収縮タンパク質のより大きな増加による相対的なミトコンドリア密度の減少、いわゆる希釈効果の結果であると考えられる。続きを読む
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2005年11月01日

持久性トレーニングによる骨格筋の適応について

a0a7dada.jpg持久性トレーニングによる最も顕著な筋の変化は、筋の代謝能力の変化、特に酸化的能力の増加である。

酸化的なATP再合成の場であるミトコンドリアは、その大きさと数の増加により含有量の増大がもたらされ、これに伴いミトコンドリア内の酵素タンパク質含有量の増加が引き起こされる。

そして、クエン酸合成酵素、コハク酸脱水素酵素、リンゴ酸脱水素酵素(MDH)などのクレブス(TCA)回路と関係した酵素、脂肪の酸化能力の指標となるβ-ヒドロキシアル-CoA脱脱水素酵素、及び呼吸鎖と関係したチトクロームオキシダーゼなどの酵素の活性が増加する。続きを読む
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2005年10月30日

反射運動ならびに随意運動における神経系の調節

8f4464a2.jpg感覚性刺激に対する中枢神経系の一定の反応を反射という。
代表的な(伸張)反射である膝蓋腱反射に基づき以下に活動電位の流れを示す。

骨格筋の中には筋線維(錘外筋線維)と筋紡錘(錘内筋線維)が混在している。
突然、膝下を叩かれる事により大腿四頭筋の錘外及び錘内筋線維はわずかに伸ばされる。すると、筋紡錘内にあるストレッチ感受性のイオンチャンネルが開く事を引き金にして、Naイオンの流入、すなわち、活動電位が発生する。

活動電位は大腿伸筋群支配のα運動ニューロンに伝わり、そこでまた活動電位が発生して大腿四頭筋が収縮を起こす。続きを読む
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2005年10月29日

筋力調節について

9e785419.jpg筋力調節は運動単位の動員数とその個々の発火頻度の調節によって達成される。
運動単位の動員は主として大きい筋力調節に、個々の発火頻度は細かい調節にそれぞれ関与するといわれている。

運動単位の動員様式については、α運動ニューロンの大きさや膜特性との関連から検討されている。

これまで、小さなα運動ニューロンは高い膜入力抵抗MΩ(入力された電流と生じた電位変化から計算され、この値が高いと少ない入力で大きな電流変化が生じ易い)、低い基電流nA(ニューロンに活動電位を発生させる為に有効な最も弱い定常電流)、遅い軸索伝導速度(m/秒)を示し、S筋単位を支配していることが明らかにされている。続きを読む
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2005年10月28日

運動単位の特性について

2eb183da.jpg神経による骨格筋の収縮調節の最終単位は、1つのα運動ニューロンとその神経支配を受ける筋線維群(筋単位)からなる運動単位である。

運動単位は、筋単位の収縮及び疲労特性に基づいてS(slow-twitch),FR(fast-twitch fatigue resistant),FI(fast-twitch intermediate),FF(fast-twitch fatiguable)の4つのタイプに分類できる。

そして、それぞれの運動単位に含まれる筋単位は、ATPaseのpHに対する感受性の違いを利用した標準的な組織科学的染色結果に基づいて、Sタイプ=タイプT、FRタイプ=タイプU、FIタイプ=UX及びFFタイプ=UBに分類される。続きを読む
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