2006年01月24日

「特異性の原則」再考

38226645.jpgトレーニングを行なう上で最も重視すべきポイントは「特異性の原則」であるといっても過言ではない。

特異性の原則とは、「SAIDの原則」とも呼ばれているが、SAIDとは" Specific Adaptation to Imposed Demands"の略であり、「生体に一定のトレーニング負荷をかけると生体はそれに見合った適応現象を起こす」という意味である。

つまり、強化したい、あるいは向上させたい能力に見合ったトレーニング負荷を生体にかける必要性があるということである。従って、ある競技のパフォーマンスを向上させるための究極のトレーニングとは、その競技の練習(スキルトレーニング)そのものであるということになり、例えば、野球の競技パフォーマンスを高めるためのトレーニングは、野球の練習そのものであるということになる。

しかしながら、身体動作は筋力、柔軟性、持久力等をはじめとする全ての体力要素が密接に関係しており、それらの体力要素を高めることは結果としてその身体動作のパフォーマンスを向上させることにつながることから、筋力、柔軟性、持久力等の全ての体力要素を向上させるためのトレーニングは重要な意味を持つことになる。

いい換えれば、各体力要素を充分に向上させた上で特異性の高いトレーニングを行なわなければ充分にトレーニング効果が得られない場合もあり、特異的なトレーニングを行なうためには、各体力要素を充分に高めておく必要性があるということになる。

従って、特異性の原則を考慮しつつも全面性に基づくトレーニングや、個々の身体特性に基づく弱点要素を強化するためのトレーニングを行なう必要性があるという訳である。

一般的には、「ピリオダイゼーション」という概念に基づき、基礎的な各体力要素を向上させるトレーニングから、その競技に特異的なトレーニングへと移行することが有効であるとされている。

そして、競技分析を充分に行ない以下に示す特異性(一例)に基づきトレーニングプログラムを構成することが望ましいといえる。

【筋収縮タイプの特異性】
コンセントリックトレーニングを実施した場合、コンセントリックでの筋力向上が生じるが、アイソメトリックでの筋力向上はあまり見られない。

【運動パターンの特異性】
スクワットで最大挙上重量が伸び、最大筋力が向上してもシーテッドレッグプレスでの筋力向上は見られなかった。(Thortensson 1976)

運動パターンが異なれば同一の筋群の筋力が異なる。
「パフォーマンスの向上とは、筋神経スキルの向上に大きく依存しているのであり、ストレングスの向上はトレーニングで行なったものと同じ運動パターンで測定された時に明確になる」(Sale & Macdougall 1981)

【運動部位の特異性】
アイソメトリックトレーニングはトレーニングを行なった関節角度でのみ筋力の向上が見られる。(Berger 1982)

【運動速度の特異性】
低速度でのトレーニングではそれに最も適応する筋線維が発達し高速度でのトレーニングを行なえばそれに応じた速筋線維が最も強く刺激を受けて反応する。
posted by NOGU at 15:10| Comment(0) | TrackBack(0) | トレーニング情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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