2006年08月14日

糖代謝系酵素及び脂質代謝系酵素と運動

6f428b77.jpg<糖代謝系酵素と運動>
グルコース及びグリコーゲンは運動中における骨格筋の重要なエネルギー源であり、特に骨格筋内のグリコーゲン量は持久力の決定因子としてしられている。

糖質(グルコース,グリコーゲン)は運動中における重要なエネルギー源であるにも関わらず骨格筋のグリコーゲン分解酵素及び解糖系酵素はトレーニングによる影響をさほど受けない(Holloszy)といわれている。

しかしながら、例外としてしられているのがグルコースからグルコース6-リン酸の生成反応を触媒するヘキソキナーゼとピルビン酸から乳酸の生成反応を触媒する乳酸脱水素酵素である(Holloszy)。骨格筋のヘキソキナーゼ活性は、ミトコンドリア呼吸能に伴って変化し、トレーニングにより上昇することがしられているが、一方の乳酸脱水素酵素活性はトレーニングにより減少することがしられている。

特に、乳酸脱水素酵素は骨格筋型と心筋型2つのアイソザイムが存在することが明らかにされているが、トレーニングは骨格筋中の心筋型酵素を増加し骨格筋型酵素を減少することが報告され、この酵素型の割合の変化が、トレーニングされた骨格筋における乳酸生成の低下に貢献しているようである。

<脂質代謝系酵素と運動>
トレーニングは、骨格筋における脂質の酸化能を上昇し、脂質をエネルギー源としてより多く利用できるようにする。

この現象は、脂質を酸化分解するβ-酸化系酵素がトレーニングにより増加すること、さらにこれらの酵素はミトコンドリア内に局在するためトレーニングによるミトコンドリア(容量)の増加に関連すると考えられる。

長時間の運動により、血中の(遊離)脂肪酸濃度は上昇するが、骨格筋で多くの脂肪酸が酸化分解されるとグルコースの分解は抑制される。

この現象は、解糖系とクエン酸回路の接合部に存在する酵素のピルビン酸脱水素酵素の活性調節により説明されている(Randleら)。

すなわち、脂肪酸の酸化が促進されるとアセチルCoAが多く生成されるが、アセチルCoAはピルビン酸脱水素酵素の生成産物でもあるのでピルビン酸脱水素酵素の活性を低下し、その結果としてグルコースの分解を抑制することになる。

トレーニングされた骨格筋では、β-酸化系酵素が多いため脂質の酸化が促進されグルコースが節約されると考えられ、このメカニズムがトレーニングによるグリコーゲンの節約と持久力の上昇に関係すると考えられている。
posted by NOGU at 00:01| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツ医・科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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