2006年08月16日

百薬の長

a276f1ae.jpg古くから血中コレステロール濃度の増加は心疾患を引き起こすリスクが高くなるといわれているが、血中コレステロール値に関係なく適度な運動をしている男性は、心疾患による死亡リスクが50%軽減することが示唆されている。

Peter T. Katzmarzyk(カナダ クイーンズ大学保健体育教育学部)らは、1979〜1995年の間に予防医学クリニックを受診した20〜79歳の男性(約19, 000例)を対象に「コレステロールに関する指導プログラム(ATP)」のガイドライン変更項目を評価した際、高血中コレステロール値を呈する3分の1の対象者において、内臓脂肪型肥満、中性脂肪(トリグリセリド)高値、HDLコレステロール低値、高血圧、高血糖など心血管系疾患の危険因子を複数呈するメタボリックシンドロームの徴候が認められたことを明らかにした。そして、Katzmarzykは、20〜79歳の米国人のうち約25%が積極的な血中脂質改善療法を受ける必要があるとの見解を示したが、血中コレステロール値に関係なく積極的に運動する男性は心血管疾患による死亡リスクが50%軽減することを示唆した。

米国ダラスにあるCooper研究所のTimothy S. Churchは、運動が心血管系疾患の死亡リスクを軽減させる理由として、メタボリックシンドロームを引き起こす因子はすべて運動量に影響を受けやすい点を指摘し「メタボリックシンドローム」ではなく「身体不活動シンドローム」と呼んだほうがよいと提言している。

確かに血中コレステロール値が心血管系疾患を引き起こす原因であるならば、投薬によって血中コレステロール値を減少させればよく、また、メタボリックシンドロームを引き起こす各因子についても同様である。

そのような点で考えれば、疾患に関係する各血中パラメータを適正数値に留めるためには何よりも運動(身体活動)が必要であり、仮に各血中パラメータが適正数値に収まらなくとも充分な運動量を確保し運動継続を心がければ、疾患を引き起こすリスクや死亡リスクを減少させることが出来ると断言できよう。

運動は百薬の長とでもいうべきだろうか。
posted by NOGU at 00:02| Comment(0) | TrackBack(0) | スポーツ医・科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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